
💡 ざっくり言うとモラハラ彼氏との別れは、別れ方を間違えると危険を招くことがあります。決意の固め方から、別れ話での言い方、同棲の解消、別れたあとの身の守り方まで、順番どおりに解説します。困ったときの相談先も最後にまとめました。
「別れたい」と「離れられない」のあいだで
「一緒にいても幸せになれない。今度こそ別れる」。そう決めたはずなのに、いざとなると離れられない。その二つの気持ちのあいだで、何度も苦しんでいませんか。
これは意志が弱いからではありません。お互いに依存しあう関係ができあがっているとき、決意だけでは足りないのです。
夫婦・恋愛カウンセラーのミコリー先生も、共依存の関係から抜け出すには強い意志と、相当な時間が必要になると話しています。すぐに終わらなくても、それが普通です。
そしてもうひとつ。モラハラをする男性には、別れ話をしてもあっさり引き下がらないという特徴があります。すがってくる、連絡を続けてくる、待ち伏せをするようになる。だから、別れ方そのものが重要になります。
ここから、危険を避けながら関係を終わらせるための手順を、順番にお話しします。
まず、別れる決意を固める
手順に入る前に、ここを飛ばさないでください。途中で気持ちが揺れると、かえって状況が悪くなります。
別れどきは、自分の幸せを本気で考えられたとき
いつ別れるべきか。答えははっきりしています。
「自分が幸せになること」を、心の底から望めるようになったときです。彼を嫌いになったときでも、限界が来たときでもありません。自分のほうに目が向いたときが、いちばん折れにくいのです。
優しかった彼を思い出してしまうとき
決意したあとでも、笑顔や優しくしてくれたときのことを思い出して、気持ちが揺れることがあります。当然のことです。
そのときに思い出してほしいのは、あなたを責めているときの彼の顔です。
そして、覚えておいてください。謝罪のあとに一時的におさまっても、多くの場合、同じことは戻ってきます。「生まれ変わる」「悪いところは全部直す」という言葉は、その場では本気でも、行動が続くことはまれです。
だから、彼がどれだけ謝ってきても、下手に出てきても、泣きながら言い訳をしてきても、決めたことは変えない。これが出発点になります。
別れ方の手順4つ
① 「別れましょう」とはっきり言う
いちばん大事なのは、別れ話のときに「もうやっていけません。別れましょう」と、はっきり言葉にすることです。
やってしまいがちなのが、自分から身を引くような言い方です。「あなたにはもっとふさわしい人がいる」「私では釣り合わない」。これらはやさしさのつもりでも、彼には「引き止めれば変わる」と聞こえます。
そして、まだ望みがあると思われると、別れたあとも付きまとわれる危険が高まります。期待を持たせる言葉は、一切使わないでください。
言ってはいけない言葉
「他に好きな人ができた」。これは、たとえ本当でも絶対に言わないでください。
相手を逆上させ、何をされるかわからなくなります。
言うのは「別れましょう」の一言だけ。言い訳も弁解もしません。そのあとどれだけ責められても、反論も謝罪もせず、ただ耐えてください。反応を返すほど、話は長引きます。つけ入る隙を与えないことが、この場面では最優先です。
同棲しているなら、すぐに解消する
一緒に住んでいる場合は、ここを先延ばしにしないでください。
あなたが彼の家に住んでいるなら、実家でも友人の家でも、すぐに出てください。
彼があなたの家に住んでいるなら、出て行ってもらえるよう伝えます。それでも居座るようなら、不本意でも、あなたのほうが出てください。
そして彼が出て行ったあとは、玄関の鍵をすぐに交換してください。留守のあいだに入られることを防ぐためです。
② 別れたあとの連絡は無視する
別れたあと、彼から連絡が来ます。ほぼ確実に来ます。
「反省している」「もう一度だけチャンスをほしい」。この言葉で気持ちが揺れるのが、いちばん危ないところです。
判断の基準はひとつだけ。言葉ではなく、行動を見てください。多くの場合、言葉だけで終わります。そして信じて付き合い直すと、状況がさらに悪くなることが少なくありません。
だから、復縁を促す連絡は無視してかまいません。
③ 別れを告げたあとは、絶対に会わない
何度も連絡が来る、家に来る、ということもあります。そのときは居留守を使ってでも、会わないでください。
借りているものがある場合は、郵送で返します。「直接受け取りたい」と言われても、応じないこと。
この関係はもう終わったのだと彼にはっきり認識してもらうために、別れの言葉のあとは会わない。ここを徹底してください。
④ 身の危険を感じたら、すぐ警察へ
別れたあと、不安になるような内容の連絡が続く、家や職場の前で待ち伏せされる。こうしたことが起きたら、ためらわずに警察に相談してください。
事件になっていないと動いてもらえないこともありますが、それでも自宅周辺の巡回を強化してもらえたり、何かあったときにすぐつながる連絡先を教えてもらえたりします。相談した記録が残ること自体にも意味があります。
また、弁護士から内容証明郵便を送ってもらうのも有効です。第三者が入るだけで止まることは、実際によくあります。
別れたあとに必ずやること
身を守るためにも、気持ちを整理するためにも、次のことを徹底してください。
□ 連絡先を削除する
□ 電話番号は登録したまま着信拒否にする
□ 写真や思い出の品を処分する
□ 家の鍵を交換する
□ 各種のパスワードをすべて変更する
二つめには理由があります。電話番号を消してしまうと、誰からの着信かわからず出てしまうことがあるからです。登録は残したまま、着信を拒否する設定にしてください。
写真や品物は処分するのがいちばんですが、どうしても難しければ、目につかないところにまとめて仕舞ってください。
そして、パスワードの変更を忘れないでください。交流サイトやメール、金融機関など、ネットで使っているものはすべてです。あなたの投稿や、友人とのやりとりを見られている可能性があります。ここは見落とされがちですが、鍵の交換と同じくらい重要です。
物理的にも、気持ちのうえでも距離を取る。それを続けていくうちに、彼への気持ちは少しずつ形を変えていきます。
ひとりで抱えないための相談先
身の危険を感じている場合、こわいと感じている場合は、恋愛の悩みとして抱え込まないでください。公的な相談先があります。
・警察相談専用電話「#9110」 … 事件になる前の相談窓口です。つきまといや待ち伏せもここへ。
・DV相談ナビ「#8008」 … 最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります。交際相手からの暴力も対象です。
・DV相談+(プラス)0120-279-889 … 24時間受付。電話のほか、文字でのやりとりでも相談できます。
「こんなことで相談していいのか」と迷う必要はありません。迷う段階で相談していい窓口です。
まとめ
決意が固まったら、この順番で進めてください。
□ ① 「別れましょう」とだけ、はっきり告げる(身を引く言い方、他に好きな人がいるという言い方はしない)
□ ② 同棲していれば、すぐに解消して鍵を替える
□ ③ 別れたあとの連絡は無視する
□ ④ 会わない。借りたものは郵送で返す
□ ⑤ 身の危険を感じたら警察へ。必要なら弁護士も
□ ⑥ 着信拒否、思い出の品の処分、鍵とパスワードの変更
最後に、これだけは覚えておいてください。
本当にあなたを大切に思っている人は、あなたを見下したり、人格を否定するようなことを言いません。あなたを尊重してくれる人は、この世の中にたくさんいます。
そして、この関係を断ち切れるのは、最終的にはあなた自身の意志だけです。「私を幸せにできるのは彼ではない」。その一言を、揺れたときに思い出してください。
時間はかかります。それでも大丈夫です。順番どおりに、ひとつずつ進めてください。